クコと南港と④カラス貝

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写真の漁船の先に丸いタンクのようなものが見える。
そのあたりの岸壁にへばりついていた黒い二枚貝。
「カラス貝」と呼んでいた。
湯がいて食べるとそれは美味だった。
プリツプリの身はアサリより豊満で、
お腹への収まりも数段良かった。
その後数十年経ってその貝がおフランスでいう、
あの高級食材の「ムール貝」だということを知った。
日本名で「ムラサキイガイ」、あちら名でムール貝。
道理で美味しいはずだとその時は納得した。
しかし、手離しで喜んではおられなかった。
カラス貝は栄養分は豊富だが水質の悪い環境が好みらしい。
言われてみると当時は生活排水がそのまま流れ込んでいた。
何も知らずにその貝を喜んで食していた。
今から吐き出してももう遅い。
ここで「ムール貝」の名誉のために一言。
現在ムール貝は環境の整ったところで生産されているとのこと。
何の心配もご無用と言うことです。
ところで子供の頃樹の根を穿って皮をかじっていたものがあった。
鹿児島では「ケセン」又は「ゲセン」と言った。
日本名は「桂皮」「肉桂」「ニッキ」「ニッケ」。
おフランスではお洒落なお名前「シナモン」。
(本当は近縁種で少し違うようですが)
アップルパイ・シナモンロール・シナモンティー
私のこよなく愛するヨーロッパの香り。
おフランス繋がりで取り上げた次第です。
鹿児島ではケセンの葉2枚で挟んで蒸した
「ケセン団子」が郷土菓子として親しまれている。
所変わればこんなにもお洒落な食品に変わるんですね。
まだ続きます。
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